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-ダメ経営者と言われないための人事労務管理の基本知識-第2回

AVH事務局 2014.08.22

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社会保険労務士法人デライトコンサルティング
代表社員 近藤 圭伸

第2回:【経営者に必要とされる人事労務管理の基本知識 -採用― 】

◆雇用契約書をしっかり定めて交わす

雇用契約書を社員と交わさないまま仕事に着かせる経営者が多くいます。雇用契約書は労働基準法第15条において、書面で取り交わすことが義務付けられており、トラブルを起こさないために、経営者はその記載項目と内容についしっかり理解し定めなければなりません。
雇用した後に、経営者と社員が言った言わないでトラブルになったり、労働条件を示していないために社員に不安な状態で仕事をさせることは、経営者として失格です。

◆試用期間は解雇権が留保されたお試しの期間

新入社員や中途社員が会社に入社すると試用期間があります。試用期間の長さは会社によって様々ですが、一般的には3ヵ月から6ヵ月くらいです。経営者は試用期間があることは知っていても、その意味と終了日について知っている経営者はそう多くはありません。
試用期間とは、「解雇権が留保されたお試しの期間であり、正式には本採用ではなく、部下の適性や能力をしっかり見極め、その後の指導点や適材適所を考える期間」のことをいいます。解雇権が留保された期間とは、簡単にいうと通常の解雇に比べると解雇がしやすい期間ということになります。
人事労務管理は社員が配置された後の試用期間がもっとも重要です。経営者が試用期間中にしっかり社員を観察し、指導や改善すべき点を把握しなければなりません。1年や2年経ってから、やっぱり解雇したいということにならないようにしなくてはならないのです。
社員の試用期間がいつ終わるのか知らない経営者がいます。よく新入社員が「もうとっくの昔に私の試用期間が終わったのですが、社長から何も言われていません。私は正社員になれたのでしょうか?不安です」と嘆いていることがあります。
経営者が最初から社員にこのような思いをさせたら、信頼関係はできません。本来ならば経営者が試用期間の終わった翌日の朝礼などで、「A君は試用期間中熱心に仕事に取り組んでくれました。よって今日からわが社の一員(正社員)として迎え入れたいと思います。目標に向かって一緒に頑張ろう」と言って、辞令を渡してほしいものです。
経営者が試用期間の終了する日を知っていて辞令を渡す。このことで新入社員は正社員として認めてもらえた大きな喜びと感動で胸がいっぱいになり、その日から一層自分のため会社のためにがんばろうと思います。
経営者が試用期間の意味と終了日を知っているだけで、社員をやる気にさせることができるのです。

あいち産業振興機構