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-ダメ経営者と言われないための人事労務管理の基本知識-第35回

AVH事務局 2016.08.05

第35回:【4つ実践力 -対話力- 】
社会保険労務士法人デライトコンサルティング
代表社員 近藤 圭伸

◆対話によって早期に自分の考えを修正することも必要

 経営者が社員と対話をすれば、社員の価値観や考えを目の当たりにすることになります。時と場合によっては、社員の主張していることに一理あると思えることがあります。このようなときは、経営者は社員の主張をすんなり認める勇気をもつことが大切です。経営者としての立場やつまらないプライドは必要ありません。
 対話は相手を説得したり、勝ち負けを競うものではありません。よいと感じたものはお互いで共有してしまえばよいのです。経営者として格好をつけずに素直にこう言えばいいのです。

 もし、経営者と社員の対話が職場で全くなかったとすれば、経営者は凝り固まった自分の考えや成功体験を押し付け、引退するまで変わらなかったかもしれません。経営者が変わらないということは結局会社も変わることはできません。
 また、社員が経営者との対話によって、「自分の考えが甘かった」「認識が足りなかった」「思い違いをしていた」など、早期に気づいて修正ができれば、社員自身も成長できるのです。

 経営者と社員との対話、同僚同士の対話が職場で活発に行われるなら、徐々に強くて、「いい会社」になることでしょう。

◆言いづらいことこそ、逃げずに部下と対話する

 経営者と社員が一緒に仕事をしていると、経営者の側にも社員の側にも不満やストレスが溜まることがあります。この状態は決して異常ではありません。もともと価値観や考え方が違うので当たり前のことです。

 しかし、そのような状態を長引かせたり、見て見ぬ振りをすると、お互いが不信感を持つようになり、人事労務トラブルに発展してしまいます。不満やストレスの原因になることは言いづらいことばかりです。言いづらいことを言って、相手を傷つけたくない、人間関係を悪くしたくないというのが、経営者と社員の本音でしょう。 

 私は、多くの経営者が言いづらいことから逃げているような気がしてなりません。そもそも言いづらいことを感知しないように、見て見ぬ振りをしている経営者もいます。
 経営者は言いづらいことこそ、逃げずに部下と対話しなければなりません。言いづらいことの中にこそ、明るい未来を切り開く突破口があるのです。

 経営者は「仕事のことで改善したいことがあるんだけど、ちょっと時間くれないかな」と言って、社員に切り出せばよいのです。仕事を理由にすれば、すんなりと社員に切り出しやすくなるものです。対話は経営者から始めるものなのです。

あいち産業振興機構